ブログ"The Imperfectionist"から、You Can't Hoard Life (人生は貯めこめない)の日本語訳
限りある時間の使い方 人生は「4000週間」あなたはどう使うか? という最高な本があるんだけど(誓って言うけど生産性を上げようといった内容ではない、むしろ逆)、その著者のオリバー・バークマンがYou Can't Hoard Life(人生は貯め込めない)ってブログを書いていて、最近よく考えていることをすごくよく説明していたので日本語訳しました。
先週のある日、ノースヨークムーアで大雪が降った夜の翌朝、家の裏手の尾根を散歩してた。雪は優しく降り続けていて、朝日のピンク色の光を受けていた。 遠くの木に鳥の群れが降り立つのを眺めていた。 鳥たちの動き以外は、景色全体が完全に眠りについているみたいだった。 まさに魔法のような体験。
そして当然、なんだかそれを後ろめたく感じる方法を見つけちゃった。
その気持ちを言葉にすると、こんな感じ: 「これすごい!こういう体験大好き!だからこそ、この瞬間を最大限に味わいたいし、それに、この先ずっとこういう体験を何度も得られるように頑張らなきゃ!」
って。言うまでもなく、これって今この瞬間に身を委ねるのに最適な方法じゃない。
でも、主には、この気持ちって言葉が問題じゃなかった。 もっと身体的な「こわばり」とか「つかもうとする感じ」で、この瞬間を掴み取って自分のものにしようとする試み。 そうすると、まあ当然、その逆に自分から遠ざけてしまうんだよね。
この「こわばり」って言葉は、あるすごくいいツイートから借りてきた。そこでは、瞑想が助けてくれるのは、まさにこの「こわばり」をやめることだって書いてある(他の瞑想の先生たちは「つかもうとすること」とか「しがみつくこと」とか「執着」って言ったりする。共通してるのは、なにかが起こってるときの緊張感)。
仏教心理学って、あの尾根道で僕が経験してた特殊な「こわばり」について、特に洞察に満ちてると思う:
つまり、嫌な経験に抵抗したり、今ない経験を欲しがったりするだけじゃなく、今ある良い経験を必死に握りしめようとすることで、自分を不幸にしちゃうってこと。
自然の中でこういうの経験したことあるかも。または赤ちゃんとの魔法みたいな瞬間とか。 でも、もっと普通の場面でも起こるんだ。例えば、その日は仕事がいつもより順調に進んだとか、運動する習慣を守れたとかいう日の終わりに、「いい日だったな!」って思う代わりに、「こういう日を目指してるんだから、これからもずっとこんな日が続くようにしなくちゃ!」って考えちゃったりない? 結果:素直に喜べるはずのことが、新たなストレスの源になっちゃう。
もちろん真実は、経験っていうのは味わうためのものであって、貯めこむためのものじゃない。J. Jennifer Matthewsが「Radically Condensed Instructions for Being Just as You Are」って本で言ってるように、「人生から何かを取り出すことはできない。それを持っていける『外側』なんてないんだ。人生の外側に小さなポケットがあってそこに「人生の備えを貯めこむ」なんてことはできない。経験を「実績として積み重ねよう」として日々を過ごすことや、経験のコレクションを最大化しようとしたり、似たような経験が将来も得られる自信を持とうとしたりすることは、結局それらを完全に楽しめない立場に自分を置くことになる。だって、別の目的が働いているからね。
いつものように、こういうことの根底には、自分の有限性に向き合うことの大きな難しさがあるんだと思う。確かに、経験を味わうんじゃなくて貯めこもうとする生き方は、そんなに楽しくない。でもそれは、人生の外側に安全に立っているような感覚を強めるのに役立つ。
人生に「十分な何かを得ている」けど、決して完全には飛び込まない。そこには全ての脆さや不確実さ(そして最期が来ることの意識)が伴うからね。毎年の冬の朝、雪の積もった道を歩き続けることを想像するとき、本当に執着してるのは「永遠に」って部分なんだ。これって明らかにバカげてる。だって、たとえ残りの人生ずっとそうして、普通より長生きしたとしても、「永遠」なんてありえない。それはただの数十年分の冬の散歩。宇宙の時間の広大な流れの中では、見えないくらいの小さな点に過ぎない!僕たちの「こわばり」は、何かを永遠にすることには絶対に成功しない。
このような「こわばり」や「つかもうとする」のと対照的なのが、日本の茶道の精神。その洗練された儀式の正確さは、まさにその時だけの、貯めておけない瞬間の本質を表現するためにある:
「茶会は『一期一会』として、細心の注意を払うべきものです。たとえ主人と客が社交の場で頻繁に会うとしても、その日の茶会を全く同じように繰り返すことはできません。こう考えると、その出会いは本当に一生に一度の機会なのです。」
もちろん、百回お茶会することはできる。同じ人たちとずっとできる。 でも、その茶会、そのお茶は一度きり。そしたらその瞬間は永遠に消えていく。
こういう「こわばり」のない状態で人生を過ごせる日は、なんだかすべてが自然と楽しく感じられる。それは無理に味わおうとしたり、意識的に「感謝しよう」としたりするからじゃなくて、ただ単に、邪魔をしていた別の目的を(一時的にとはいえ)手放せたから。
そういう日はずっと上機嫌で過ごせるっていうわけじゃない。だって、美しい瞬間が過ぎ去って永遠に消えていくのは悲しいことだよね。永遠の保管庫にしまっておけないなんて!
でも、それは「しみじみとした感動」って言えるような悲しさ。
その経験から何かを引き出すんじゃなくて、深めてくれる感覚。瞬間を掴んでしがみつこうとするのをやめて(皮肉なことに、それが瞬間を遠ざけちゃうんだけど)、完全にその中に入り込んで、自分がその一部になって、それになる。そんなときに感じる感覚。
ブログ"Wait but why" から、The Tail End(人生の終わりに向かって)の日本語訳
限りある時間の使い方 人生は「4000週間」あなたはどう使うか? という最高な本があるんだけど(誓って言うけど生産性を上げようといった内容ではない、むしろ逆)、その著者のオリバー・バークマンがThe Tail End(人生の終わりに向かって)っていうブログポストを紹介してて、人生観変わるような内容だったので以下その翻訳です。
去年のポストで、人間の寿命をビジュアルに起こして紹介した。
年単位:
月単位:
そして週単位:
その記事書いてるときに日単位のチャートも作ったんだけど、少しやりすぎかなと思って使わなかった。でもまぁ、いいや。
僕にとって日単位のチャートは週単位のチャートぐらい衝撃的。一つ一つの点はたった一回の火曜日や金曜日や日曜日を表してるだけなのに、90歳まで生きるラッキーな人の人生でさえ全ての日を1枚の紙の上に収められてしまう。
けど”人生を週単位で”のブログを書いて以来、また別のことを考えてる。
時間で人生を測るんじゃなくて、活動や出来事で測ってみるとどうだろう?自分を例に考えてみるとこう:
僕は34歳なので、すっごく楽観的に考えて、90歳まで棒人間を描き続けられる。そうすると、残りの冬は60回もないってことになる:
スーパーボウルも残り60回くらい:
海は冷たくて体を入れるのは正直つらいので、年に1回くらいしか入らない。変な話、残りの人生で海に入るのはたった60回かもしれない:
ブログの研究以外だと、僕は年に5冊くらい本を読む。死ぬまでにいくらでも本を読めるような気がしてるけど、実際には300冊しか選べなくて、他の本は読むことができず、その内容がなんなのか全く知らないままこの世を去ることを受け入れなきゃならない。
ボストンで育ったので、レッドソックスの試合によく行ってたんだけど、もう引っ越してしまったから、またそこに戻らなければ今のペース(3年に1回くらい)で続くだろう。つまり、この20個の小さな点が、残りのフェンウェイパーク訪問ってことになる:
僕の人生で今まで8回の大統領選挙があって、残りは15回くらい。5人の大統領を見てきて、このペースなら、あと9人くらいかな。
ピザは月1で食べるから、残り700回くらいはチャンスがある。餃子の未来は明るくて、中華は月2で、毎回6個は必ず食べるから、めちゃくちゃ大量の餃子が未来で待っている:
でも実際、僕が本当に考えていたのはこういうことじゃない。今挙げたことのほとんどは、毎年だいたい同じくらいの頻度で起こるから、時間的にバランスよく配分されている。人生の3分の1を生きてるなら、これらの経験も3分の1くらい済んでる感じ。
僕が気になっていたのは、こういうのとは全然違う、人生においてめちゃくちゃ大事な部分。 これらの例とは違って、時間的に均等に配分されてない。 [もう終わった/まだ残ってる]の割合が、人生の進み具合と全然合わないものだ:
それは人間関係。
60代半ばの両親のことを考えていた。18歳までは、ほぼ毎日(90%以上)、両親と過ごす時間があった。 でも、大学に行って、ボストンを出てからは、年に5回くらいしか会っていない。それも2日くらいずつ。 年間10日。 年間のうち一緒に過ごしている時間は、子供の頃に比べたら、たったの3%だ。
両親は60代半だから、すっごく楽観的に考えて、僕が60代になるまで両親が元気でいてくれる、めちゃくちゃラッキーな人間だと仮定しよう。 そうすると、あと30年一緒にいられる。 年間10日のペースが続くとしたら、残りの人生であと300日はママとパパと一緒に過ごせることになる。 18年間の子ども時代のうちの、1年分にもみたない時間だ。
こういった現実を直視すれば、人生はまだ終わりじゃなくても、大切な人との時間は終わりに近づいているかもしれないって気づく。 僕がめちゃくちゃラッキーな仮定を崩さず、両親が頑張ってくれる前提で、ビジュアルに起こすと、このことが痛いほど明確によく分かる:
こうしてみると高校を卒業した時点で、両親と直接一緒に過ごす時間のうち、93%はもう使い終わってしまってることがわかる。 今は残った%を謳歌していることになる。 We are in the tail end.終わりに向かってるんだね。
僕の二人の姉妹との関係も似たような感じだ。 それぞれ10年と13年、一緒に住んでた後、今は国を横断して離れて暮らしてて、年に15日くらいしか会えていない。 うまくいけば、一緒に過ごせる時間の15%くらいが残ってるって程度だ。
古い友達も同じような感じ。高校の時は、同じ4人と週5くらいでハートってカードゲームをやっていた。 4年間で700回くらい集まったはず。 今じゃ、みんな国中に散らばって、生活もスケジュールも全然違うから、5人全員で集まれるのは10年で10日もないかも。 このグループは残り7%って感じかな。
さて、これを知ったうえでどうしたらいいだろう?
700歳まで生きられる技術が開発されることを密かに期待してるけど、それは置いておいて、3つのことが言える:
- 大切な人と同じ場所に住むのは、めっちゃ重要。別の場所に住んでる人より、同じ街に住んでる人との時間は10倍くらいある。
- 優先順位は大事。誰かと会える残り時間は、その人があなたの人生でどれだけ優先順位が高いかで決まってくる。この優先順位は、必ず自分で決めよう。なんとなくの惰性じゃなくて。
- 質の良い時間は大事。大切な人との時間は残り10%しかない。彼らといっしょにいるときにはそのことを念頭に置いて、その時間にふさわしい扱いをしよう:かけがいのない時間にふさわしい扱いを。
きゅうりを手に入れた猿
猿がきゅうりを手に入れて、幸せを感じた。 ところがその後、ぶどうを手に入れた猿を見た。 もうその猿はきゅうりを持っていても幸せには感じなくて、 ぶどうを手に入れることしか考えられなくなった。
そんな風に生きてしまわないよう気をつけたい。
心に残るのは変なところ
仲良い友だち、大好きな彼女、印象に残るエピソード。
どれもちょっと普通とは変わってるところが記憶に残る。
変なやつであればあるほど心が動く。
死んだときも、いかにこんな変わったところがあって、妙なこだわりとかめっちゃ浮いた行動したときのこと、面白い変なやつだったエピソードが一番笑えて、心動かされて、泣けると思う。
集団に溶け込みたいという欲求は基本あると思う。そうじゃないと村八分されて子孫残せなかっただろうから。 けど、集団から逸脱しないようにすればするほど、取り替えの効く、面白くない人間になるし、心に残らない。
みんな本当は他の人と違ってて、変人なんだから、どうせならそれを出していけると面白いよね。 足が締め付けられるの嫌だから基本裸足だったり、空港のロビーで身体固まるからヨガしたり。
なんか信念あったり人と違った意見を持ってる人、そしてそれを面白がってくれる人たちとお互いを面白がり合いたい。
前倒しにものごとに取り掛かるお得さ
あれをやらなきゃ、と思ってもやる気が起きなくて後回しにしていると、 後回しにしている最中に他のことをしている間、今やってることに集中できなくなる。
あーあれやんなきゃ、って思う回数が後回しにすればするほど蓄積していく。
なるべく早い時間に、朝とかにやるべきこと終えちゃえば、 「あれやらないといけないな、嫌だな、終わってないのに他のことしているな」っていうストレスから丸一日自分を救うことになる。
なので大変な思いするならなるべく前倒しにするほうが、同じ努力だとしてもお得なのでは?
音楽は人生のメタファー
音楽は人生のメタファーだと思う。
音楽をたくさん集めようと思っても一度にたくさん聴くことはできない。 またはもっと多くの音楽を聴こうとして急ぐこともできない。
ただあるのはその瞬間で、そのときに聴いてる音楽を、もっと多く欲しがろうとしたり、急いで終わらせて次にいこうとせずに、楽しむしかない。
エネルギーを満たしてくれる活動と、エネルギーを消費する活動として人生を見た時
人生を単なる時間ではなくて命のエネルギーの流れとして考えた場合、日々の事をエネルギーを消費する活動と、エネルギーを得る活動として見ることができると思う。
そうして見た時、仕事は必ずしもエネルギーを奪われる活動とは限らなく、逆にエネルギーが充満していく場合もあるんじゃないか。
逆に、やらなきゃいけないことを先延ばしにしたり、仕事をサボることはエネルギーをセーブしてるように見えてエネルギーが抜けてしまわない?
睡眠の基本と改善の仕方
睡眠科学の第1人者のマシュー・ウォーカー教授とHuberman Labのヒューバーマン教授が睡眠についてのディスカッションを6週間にわたってポッドキャストで話していたので、そこで紹介されている睡眠の基本的な概念と、質の良い睡眠を確保するための実践的なヒントを日本語で要約しました。
睡眠の基本(QQRT)
QQRTはQuantity(量)、Quality(質)、Regularity(規則性)、Timing(タイミング)のことで、これら4つの要素を使って睡眠の質を判断します。
Q(Quantity) - 量
睡眠時間の総量です。一般的な成人では7~9時間の睡眠が必要とされます。これにより、深い睡眠とレム睡眠の両方に十分な時間が確保され、リフレッシュされた気分で目覚められます。個人差があり、赤ちゃんや十代の人、病気や感染症と戦うときにはもっと多く必要です。
Q(Quality) - 質
睡眠の連続性と構造です。よく目が覚める(覚えていなくても)、睡眠が断片的である場合は質が悪いと言えます。 ウェアラブル睡眠トラッカーは睡眠効率のスコアで質を測定します。85%以上が目標です。 注:睡眠トラッカーを使うと、睡眠の質を気にしすぎて逆に睡眠を乱す"オルソムニア"になる人もいます。毎日ではなく、例えば週に1回程度にスコアを確認する頻度を下げるとよいでしょう。 睡眠トラッカーを使わない人は、十分な時間睡眠をとれていても昼間の眠気が強ければ、睡眠の質が悪いサインです。
R(Regularity) - 規則性
睡眠スケジュールを一定に保つことです。就寝時間と起床時間を毎日一定にすることで、体内時計である概日リズムが安定し、全体的な睡眠パターンと質が改善します。 可能な限り週末も平日も±30分の誤差内で就寝・起床時間を一定にすることが目標です。 朝の目覚まし時計に加えて、"就寝時刻のアラーム"を設定するのも良い方法です。 研究では、規則正しい睡眠リズムは全原因死亡率を下げ、がんや心血管疾患のリスクも睡眠時間よりも効果的に低減することが示されています。
T(Timing) - タイミング
自分のクロノタイプ(朝型人間か夜型人間か典型的な睡眠・覚醒パターン)に合わせた就寝時間を心がけることです。クロノタイプは主に遺伝的に決まりますが、人生の節目で多少変化します。MEQ(朝夕活動リズムテスト)で自身のクロノタイプがわかります。クロノタイプに合わない睡眠スケジュールだと質の良い睡眠が得られません。ただし、生活の要求にも合わせる必要があります。
睡眠の質を自己評価する方法
目覚めた時にリフレッシュされた気分がするか、もっと寝ていたいと感じるか。後者の人は、今から話す睡眠衛生の実践ヒントが役立つでしょう。これらを実践することで睡眠の質が大幅に改善し、ひいては日中の活動と健康状態が良くなります。
睡眠衛生の基本
睡眠衛生の基本その1:光と暗闇
メラトニンは眠気を誘発するホルモンで、その他の役割もあります。暗闇ではメラトニンが分泌され睡眠が誘発されます。一方、夜の強い光、特に青い光はメラトニンの分泌を抑制するため、眠気が来ず質の悪い睡眠になります。
夕方は家の中の照明を落とし、身体に眠りの合図を送ります。天井灯よりも低い位置の照明を使い、黄色や赤色の光源を使うと刺激が少なくなります。
夜間はスクリーン時間を控えめにし、使う場合は大幅に輝度を下げましょう。また、多くのOSには夜間モードがあり、時間に合わせて自動的に暖色に調整できます。
寝室は遮光カーテンやアイマスクで完全に暗くすることをおすすめします。
朝は10-15分の日光浴をしましょう。朝日は睡眠を抑えるメラトニンの分泌を止め、体内時計のリズムをリセットします。また、日中のアクティビティに必要なコルチゾールの分泌も促します。曇り空でも光(フォトン)は十分に届くので、直接太陽を見る必要はありません。
地理的理由や生活スタイルで朝日が浴びられない場合は、SAD(季節性情動障害)用の光療法機器が代替手段となります。ただし、自然光ほど効果は高くありません。
睡眠衛生の基本その2:温度
体温調節は睡眠に大きな影響を与えます。睡眠に入るには、体幹部の体温が約1°C低下する必要があります。 寝室の温度を約19°Cに保つか、温度調節できる寝具を使いましょう。 手足を布団から出すと体を冷やせます。 就寝前にお風呂に入ったり、温かいシャワーを浴びることは、科学的根拠のある睡眠改善法です。最初は体温が上がりますが、その後の体温低下が睡眠を促します。
睡眠衛生の基本その3:食事とタイミング
食事が睡眠に与える影響は、食欲、体内時計のリズム、個人的な嗜好によって異なります。様々な食事と時間を試して、自分に合うものを見つけましょう。 就寝の約2時間前なら睡眠に大きな影響はありませんが、それより就寝に近い時間に食べると、一部の人では胃食道逆流(胸やけ)の原因となり睡眠を阻害する可能性があります。とはいえ、空腹のままでは眠れない人も多いでしょう。その場合は消化にいい炭水化物(うどんやおかゆなど)を少し食べるくらいなら大丈夫です。
ただし就寝直前の過剰な水分補給は、夜間頻尿の原因になるので避けましょう。 朝は起き抜けからたくさん水を飲んで、夜にかけて徐々に飲む水の量とスピードを落としていき、寝る前は喉が渇かないよう少量をゆっくり飲むようにすれば水分不足を回避しつつ夜にトイレのために起きる回数が減ります。
睡眠衛生の基本その4:カフェイン
カフェインは睡眠の必要性を減らすわけではなく、一時的に眠気をごまかすだけです。カフェインが切れると、眠気物質であるアデノシンの蓄積により"カフェインの落ち込み"が午後早くに起こります。
カフェインの摂取タイミングが睡眠の質に大きな影響を与えます。 カフェインを半分分解するのには6時間かかります。よって、昼過ぎ以降のコーヒーは避け、朝食後の数時間以内に摂るのがベストです。
注:一部の人は夕方や夕方以降にカフェインを摂取しても睡眠にあまり影響がない人もいます。これは個人差や、カフェイン代謝能力の違いによるものと考えられます。また、入眠するのに問題がなくても、睡眠の質が低下することに気づいていないケースもあります。自分に合うやり方を見つけるのが賢明ですが、カフェインは睡眠構造やレム睡眠時間に悪影響を及ぼす可能性があることは認識しておく必要があります。
睡眠衛生の基本その5:Wind-Down Routine(落ち着きルーティン)
車が完全に停止する前に少しずつ減速するように、睡眠に入る前に、日中の活動から徐々にスローダウンさせることが大切です。睡眠に向けて心身を準備する落ち着きルーティンを確立しましょう。
- 瞑想、音楽鑑賞、ポッドキャストやオーディオブック、読書などのリラックスできる活動を行う。
- テレビ視聴、ニュース視聴、激しい運動、SNSなどの興奮する活動は避ける。
注:リラックスといっても、アルコールには注意。アルコールは睡眠導入剤ではなく、鎮静剤です。就寝前に飲めば確かに入眠はしやすくなりますが、アルコールは自然な睡眠構造を乱すため必要な睡眠のそれぞれのフェーズが妨げられ、質が大きく下がります。また、断片的な睡眠になりがちです。
なかなか眠りにつけない時は?
ウォーキング: 20-25分以上入眠できない場合は、別の部屋に移動して落ち着いた活動をするといいでしょう。ベッドで起きている状態を作らないことで、ベッドと覚醒状態を結びつけないよう意識します。本当に眠気を感じたらベッドに戻りますが、他の場所で眠ってしまわないよう気をつけます。
何もしない: よく眠れなかった日は、次の日とくにいつもと違うことをしないのが重要です。 よくある間違いは起きる時間を遅らせたり、いつもより早い時間に寝たり、カフェイン摂取を増やしたり、長時間もしくは夕方以降の昼寝をしたりすることです。 これをしてしまうと体内時計のリズムを乱し、睡眠・覚醒サイクルに悪影響を及ぼす可能性があります。
メンタルウォーク: 入眠が難しい時は、頭の中で馴染みのルートを歩くイメージトレーニングをするとよいでしょう。この手法は、ひとつひとつの考えを追うのではなく、注意を別の対象に向けることで思考を静めるのに役立ちます。研究によると、この方法で入眠までの時間が大幅に短縮されたことが示されています。
昼寝は控えめに: 昼寝は20-30分以内に抑え、遅くとも午後の早い時間までにしましょう。それ以上長く眠ると夜の睡眠に影響する可能性があります。
これらの対策を試しても改善がみられない場合は、睡眠時無呼吸症候群や不眠症など、何らかの睡眠障害の可能性があります。そのような場合は専門家に相談することをおすすめします。
トレーニングの基本
トレーニングのスペシャリストではないけど、トレーニングのスペシャリストであるDr.Andy GalpinやDr.Mike Israetal, Jeff Cavalierなどから学んだ知識があるので、それをまとめた。
期待される効果
- かっこいい体型になる
- 身体(脳、筋肉、骨、関節、血管、心肺機能)を強く健康に保つ
- 意志の力を高める(前部中帯状皮質(aMCC))
- トレーニングの時間外も含めて、気分を改善し、気力を高める(ドーパミンの総量増)
- 身体の使い方が上手くなる
- 姿勢改善
最も重要なこと
正しいテクニック
正しいテクニックであれば、どれくらいまで追い込むか、どの重量、セット数、レップス数、トレーニング頻度などが考えられる。 正しいテクニックがなければ、上のどれも考えられないし、怪我をしたり、結果がでなかったり、効率が悪くなる。
これを覚えるまでは重量を基本増やさない。テクニックを覚えやすくするために重量を増やすのはオーケー。 テクニックができたら次の項目がやっと関係してくる。
Dr.Andy GalpinやDr.Mike Israetal, Jeff Cavalier, Jeff Nippard,Jeremy Ethierなどはたくさんいい動画を出しているから時間をかければそのうち独学でもできるけど、
できれば一番はじめの数回はパーソナルトレーニングを受けるとか、すでに中上級者の友達がいれば一緒にトレーニングしてテクニックをまずは学ぶのがおすすめ。
ただし人間の身体の複雑さ、遺伝子や年齢、性別で同じことをしても同じ結果が得られるわけではないので、一人の教えを盲信するのはよくない。
やっぱりある程度ユニバーサルに効果が期待できる科学的アプローチで教えてくれる人が、動画なども含めて大事になってくる。
パーソナルトレーニングを選ぶなら何人も色んなところで体験を受けるのがいいと思う。
正しいテクニック
フォーム
そのエクササイズの正しい動作ができるようにする。
正しい動作は、怪我をしない安全な範囲で、基本的に関節の可動域を全部使って、エクササイズごとの意図された動きをする。
フォームが崩れて他のエクササイズみたいに見えてしまうようなら狙った効果が得られないし怪我の原因にもなるので、そのセットは終了。
マッスルマインドコネクション
どのエクササイズが、どの箇所の筋肉を使っているのか理解し、エクササイズ中それを意識する。
フォームにも関係してくるけど、これがないとまず始めてもいけないという動きとしてのテクニック=フォームと、
効果を得るために必要な意識としてのテクニック=マッスルマインドコネクションとして一応わけた。
同等に重要。
コントロール
マッスルマインドコネクションを確立し、それを意識しながら狙った筋肉に効かせられる重量を扱う。
基本的に重りを上げる時にアスレチックに1秒ほどで、下ろす時に2,3秒ゆっくりと下ろす。
下ろす時に筋肥大が促進される。
限界となって最後のレップでは、とくにゆーっくりと下ろす。
逆に強くなりたいけど筋肉がついたり筋肉痛になると困るタイミングの時は場合はゆっくり降ろさなくていいが、それでも必ずコントロールしながら1秒程度はかけて下ろす。
コントロールできない重量を扱うくらいなら少し軽くしてコントロールできる範囲でトレーニングする。
限界に近い努力
限界までの努力とは、銃を額に突きつけられてたとしても、どうしてもそれ以上重りを動かせなくなること。
真に限界まで追い込むのは、限界の感覚を掴むためだけにたまにでいい。
限界努力を経験しておけば、限界から2,3回手前が分かる。
「限界から2,3回手前」までは最低追い込まないと筋肥大が期待できないので毎セットそこまでは頑張る。
正しいテクニックを行っている場合、セット中明らかに重量を上げるスピードがガクンと下がったら、限界近くまで追い込んだ一つの目安になる。
テクニックを覚えたあとに考えること
エクササイズチョイス
- パワーをつけるためにより良い多関節エクササイズ(コンパウンド)
例えばベンチプレス、スクワット、デッドリフトなど
- 特定部位を大きくするためにより良い単関節エクササイズ(アイソレーション)
例えばアームカール、サイドレイズ、スカルクラッシャーなど
- 身体のバランスを取って姿勢改善や怪我防止のエクササイズ(コレクティブス)
例えばフェイスプル、バンドエクスターナルローテーションなど
などがある。
初心者は一旦コンパウンドで重量を扱えるようにするのが当面の課題。
アイソレーション種目はマッスルマインドコネクションを高めるための補助的に行う。
重量がある程度扱えるとアイソレーションもよく効果が出る。
コレクティブスは怪我防止のためにどのレベルになっても必ず行う。
レップス数
何回連続で一つのエクササイズを行うか。
懸垂10回!といわれたら10レップスという意味。
基本的に、パワーのみをつけるなら1-4回のレップス数、筋肥大を狙うなら5−30レップス。
セット数
何回連続で一つのエクササイズのレップスの塊を繰り返すか。
懸垂10回を3回繰り返せ!といわれたら10レップスを3セットという意味。
エクササイズごとに2〜6セットの範囲内で決める。 大体は3セットが基本。
今のトレーニング頻度だと次までに回復しないやって思ったら2セット、もっと追い込んで大丈夫と思ったら4,5セットと増やして調整する。
種目数
1つの箇所または機能につき2~3種目が目安。
胸や背中、脚など大きくて構成する筋肉部位の箇所が多いものに関しては3種類+α必要になってくるけど、それでも基本1日で3種目以上やる必要はなく、上級者になってきたら同じ箇所のトレーニング頻度を高めて週のうち他の日に違う種目をやれば十分。
頻度
鍛える部位をどう分割するかでできるトレーニング頻度も変わる。
ただし初心者としてはそもそも分割せず、毎回全身を鍛えるといい。
週に2回は鍛えたくて、慣れてきたら1日おきにトレーニング、週1で2日連続で休む週3回がおすすめ。
トレーニング、休む、トレーニング、休む、トレーニング、休む、休む といった感じ。
休むといっても、歩いたり軽い運動や身体を動かす遊び、スポーツをすることで血行が良くなって回復が早くなるし脳と身体の健康にいいので普段からなるべく動く習慣はつけたい。
トレーニング時間
ウォームアップを除いて必ず1時間を超えないようにする。
これを超えると、本来高まるはずの成長ホルモン、テストステロン、ドーパミンなどが減ってしまい回復や1日の気力に悪影響が出てくる。
大体45分を目安にするといいと思う。
休憩
3点チェック
- 呼吸が整ってるか。
- 神経は強く感じるか。いけると思えるか。
- ターゲット以外の部位が疲れすぎて邪魔しないか。
→10秒とかでもいい時があるし、5分以上休まないとできないときもある。
はじめはとにかく呼吸を整えて、いける!って思えたら次のセットをはじめてオーケー。
感謝している状態が幸せなわけ。
感謝している状態が脳にとって幸せな状態である理由について2つ説明します。
一つは、リラックスして、感謝している状態で人は幸せを感じるから。 もう一つは、これを習慣にすることで一日中脳が感謝することを探すようなるから。
幸せになるともう決めてある脳が最幸
リラックスして、感謝している状態で人は幸せを感じる理由は以下の通り。
一瞬一瞬が大量の情報で溢れている。 全部処理してたら脳は一瞬で疲弊してしまう。 だから脳はほとんどすべての情報をフィルタリングして捨ててほんの一部の選び取ったものだけを認識する。
つまり自分が見たいと思うものを見ているんです。
悪いことばっか起きると信じてたり、不満を言う理由を探していればすぐに見つかるし、一日中見つかる。 いつも嫌なことが起きるのを怖がっていたら脳がそれを探していると勘違いして本当に嫌なことばっか起きる(実際は違うことが起きているわけじゃなくてそれを現実として自分が選び取ってる)。
毎日ジャングルでサーベルタイガーに狙われてる生活だったら脳のデフォルトモードが闘争状態(逃げるか戦うか)である方が役に立つかもしれないけど、 そういった高いストレス状態では高度な認知機能を働かせることはできない。
つまり、リラックスしてないと現代的な脳力が発揮できないというわけです。
ここで強力なバイオハックは、感謝すること。
誰もサーベルタイガーに追われてる時に腰を据えて感謝することを数えたりしないですよね。 だから感謝すると、脳が「あ、いま安全なんだ。」と一気にリラックスするんです。
そして感謝する回数が多ければ多いほど、脳が感謝することを探すことがデフォルトのモードになる。
そうして嬉しいことばっかり起きるようになる(やはり実際は違うことが起きているわけじゃなくてそれを現実として自分が選び取ってる)。
こういうわけで、感謝している時の脳というのはリラックスして幸せなんですね。
寝る前と朝が脳をハックするチャンス
なぜこれを習慣にすることで一日中脳が感謝することを探すようになるのでしょうか。
まず寝る前に感謝することを3つ書き出すと、脳波がα波になって睡眠の質が大幅にアップするだけでなく、 思考パターンが深層心理に染み込んでいって「常に感謝することを探すモード」が徐々にデフォルトになります。
そして朝一番に感謝することもめちゃくちゃ大切。 なぜなら起きて最初の1時間は脳のモードをプログラミングするチャンスだから。
ここでメールとかSNS、ニュースを確認して、もっと悪いときにはなにか頼んで来てる人にメールの返信とかしてしまうと、脳が受動的なモードになってしまいます。
受動的な脳はデフォルトで不幸でなんかいいことあったときだけハッピー。 能動的な脳はデフォルトでハッピー。
同じ境遇に万人が同じ反応をするわけじゃなくて、7つの習慣で言われているように 「刺激と反応の間には余白がある。その余白には反応を選ぶ力がある。その選択の中に自由と成長が宿る。」
能動的な脳は雨が降っていても自分で幸せになると決めてるから幸せになれるんです。
だから朝の1時間は神聖なものとして自分をケアすることに使いましょう。
毎日その日感謝することを3つ書く習慣、試してみては。
Deep Work - マルチタスクの神話を捨ててストレスフリーに!
マルチタスクをこなすと、ものすごい疲れて「仕事した感」を感じてしまいますよね。
けど実は人はマルチタスクは本当はできず、僕らがやってるのは「タスク・スイッチング」のようです。 Cal NewportのDEEP WORK - 気が散るものだらけの世界で生産性を最大化する科学的方法という本ではこのことについて非常に分かりやすく説明していました。
いくつも同時進行で何かをこなしている「気がしている」ときは、実際は複数の対象に注意が行ったり来たりを高速で繰り返している状態。 これではとても集中しているとは言えません。
一度集中をそがれると、再び集中状態に戻るのに45分かかるそうです。 そしてこの集中を阻害するのには、一瞬メールを開いたり、隣の人に話しかけられただけでも十分というので困りもの。
だから何か重要なことに取り組むときには、他のことは一切無視してメールに返事するのはあとでまとめてやらなくちゃならないということになります。
車は走り始めが一番ガソリンを減らすし、エアコンもつけた瞬間が一番電気を使いますよね。 人もマルチタスクをしているとすごく疲れるし、おかげでとても生産的になっている気がしてしまう。 オフィスのみんなも褒めてくれる。「あいつあちこち走り回ってすごい頑張ってるな!」って。
けどこれでは実は生産性とは真逆の道をいっているし、どんどん注意力や幸福感が削られていくばかりなのです。
もう一つ、Tim Ferrissの週4時間だけ働くに出てくる僕のお気に入りの例をあげます。
洗濯物をするときに
- 一枚ずつ洗って、一枚ずつ乾かして、一枚ずつ畳んで、一枚ずつタンスにしまってから、次の洗濯物にとりかかるか
- ある程度溜まったらまとめて洗って、まとめて乾かして、まとめて畳んで、まとめてタンスにしまうか
どちらが効率がいいでしょうか?
極端かもしれないけど、もし僕たちがメールやラインのメッセージを受ける度に開いて確認して返信までしていたら、まさに一枚ずつ洗濯をしているのと同じことなんです。
今すぐマルチタスクの神話を捨てて、今日一日本当に必要なことだけを終わらせましょう!
P.S. 本当に必要なことを見極めるために僕が使うのは、 今日一日、たった一つのことしか成し遂げられないとしたら何をする?と問いかけて、その一つのことをなるべく午前中にクリアします。 そうすればその日は勝ったようなもん。
あとは80対20の法則なんかも参考にしています。
80対20の法則:少ないほどいい。
やらなきゃいけないことが多くて時間が足りない!
そう感じることはありませんか?
80対20の法則が救世主になるかもしれません。
一言でいえば世の中の80%のアウトプットは、20%のインプットによって生み出されるという原則ことです。
例えば 英語には100万の単語がありますが、日々の生活で使われるのはそのうちいくつでしょうか?
なんと80%の日常会話はたった800単語で成り立っているそうです。
つまりその他の、Floccinaucinihilipilificationみたいな単語は知らなくても全然インパクトないわけです。
それと同じように、人間関係や日々の作業も本当に大事な20%が全体の80%幸せや価値をもたらしてくれます。 だからその他の80%の要素に時間とエネルギーを使うのを辞めて、重要な20%にもっと集中すれば貴重な時間を賢く使えるというわけです。
働き方に関しても、 締切までの最初の20%の時間で80%終わらせてしまうことを意識すれば本当に重要な部分に集中して効果的な仕事ができるようになります。
1週間のプロジェクトなら、1日で8割終えるのを目標に。
もし1週間かけようと思うと1週間かかってしまいます。 なぜなら作業量は締め切り時間にフィットするようにして無限に増えるから。
これはパーキンソンの法則といいます。 週4時間だけ働くでも紹介されてるので知ってる方も多いかもしれませんね。
そういう意味でも本当は仕事を「オフィスにいる時間」で評価するんでなく「生産量」で評価するべきだけど、そんな会社なかなかないから難しいですね…
すくなくとも自分のビジネスや生活ではガンガンこの法則を使っていけば「時間が足りない」という悩みも減るはず!
ウォーレン・バフェットはこうして最初の1億ドルを稼いだ:価値は自分で決める。
バフェットが11歳、貯金120ドルから40年かけて最初の1億ドルを稼ぐまでの道のりをたどっていく内容。
バフェットの行った投資の中でも、彼の哲学形成に特に重要な影響を及ぼした20ほどのケースを詳細に考察していく。 バフェットの私生活などにはあまり触れられておらず、基本的にすべてケーススタディで構成される。それが他のバフェット本と違うところ。
投資家としてしっかり勉強したい人向けの本。
この本がよかったのは、
- バフェットの哲学の根幹にあるバリュー投資の父、ベンジャミン・グレアムの教え
- バフェットがどのように成功と失敗をしてきたかと、そこから学んだレッスン
このふたつを学ぶことで、自分で納得のいく投資判断ができる基盤を得られたこと。
グレアムの教え
グレアムの教えは大きくは2つ:Mr.マーケットの話と、投機と投資の違い。
Hello, Mr.マーケット
Mr.マーケットはあなたの仮想のビジネスパートナーで、あなたとある株を50%ずつ出資して買っている。 Mr.マーケットは毎日彼の持ち分を売るか、あなたの持ち分を買い取ろうと、額を提示してくる。 ただ彼はかなりの気分屋その日の気分によって大きくその価格は変わる。
ある日はとても楽観的になっていてあなたの持ち分をかなりの高値で買い取ろうという。 と思うと次の日はかなり悲観的でもう足を洗いたいからといって超安値を提示してくる。
彼の提示する価格ははたして企業の価値と一致すると考えていいだろうか?
おそらくよくないだろう。
というわけで、Mr.マーケットに価値を決めさせてはいけない。 企業の株価と実際の価値は全くの別物。
価値は自分で調べて決める。
投機と投資の違い
マーケットが上機嫌なため株価が上昇していて、自分が買った価格よりも高い価格で他の人が買ってくれるだろうと期待して買う行為は投機。
グレアムの好きな投資先の決め方は、
負債の総額を大きく超える流動資産+安全性マージン これが保証できる株だけを買い、満足のいくリターンだけを目指す。
これが投機と投資を分ける。
バフェットの哲学
バリュー+将来性
グレアムの教えが根底にあると同時に、 後期になるにつれて、パートナーのチャーリー・マンガ−の影響などもあり次第に定性的な要素も重視するようになってくる。
つまり割安かだけでなく、ビジネスモデル、顧客に愛されているか、経営者は有能か、将来性があるかなどビジネスの質も重視する。
そしてバフェットは有能な経営者が結果を出せるように株主として経営にも積極的に参加して儲けている。 (こればかりは個人投資家の自分は少なくともすぐには活かせなそう。ビジネスの勉強にはなった)
しかしバリュー投資家らしくものすごく慎重に投資判断をする事自体はずっと変わらない。
定性的な要素も大事・うわさを鵜呑みにせず自分で納得いくまで徹底的に調査する。
「株券を買っているのではなく、ビジネスを買っているということを意識する。 ということはビジネスをまるごと買う時と同等の注意を持って選ばなくてはならない。」
休むのもまた投資
必ず毎回バットを振らなくても良い。
マーケットが熱狂しすぎて買うべきものがないときは、何も買わなくていい。 自分のルールを破るときが負ける時。
高い時に売らなくていい。割安で買って、適正価格で売れば十分なリターンが得られる。
勝機の高い時には集中投資する。
そうして実は何度も投資しなくても、正しい投資判断が2,3回できれば資産が作れる。
まとめ
ひとつだけしかテイクアウトできないとすれば、
必ずバットを振らなくていい。
というのがしっかりと肝に銘じたいメッセージ。
2008年のリーマンショックから10年連続で景気回復の今は誰もが楽観。
気になった企業をしっかり調査するとやはり割高の株が多い。
- 自分の計算した適正価格まで落ちて、割安と判断できたら集中投入する企業の「ウォッチリスト」
- 実際に投入する「現金」
この2つを増やしていくのが当面の自分の投資ポジションになりそう。
…っとはいえ、運用現金と知見を増やすための少額投資は続けるつもり。
納得いく銘柄が見つからないのに無理に投資はしないっていうのが折り合いの付け所かな。
こちらから買えます。
なまけものってよい。なかなか物事が続けられないあなたへ
みなさん、自分がなまけものだと思いますか?僕は根っからのなまけものです。
むだな作業とか、ルールのためのルールとか大きなパッションをもってしてきらいです。
あと、何か結果出さなきゃいけないことがあったら最初のほとんど時間は全て「いかに楽にそれを達成するか」考えるのにあてるとか。
この本に出会うまではなまけものであることのアドバンテージを意識しておらず自己嫌悪に陥ることも(稀に)あったんですが、 この本が教えてくれたことはその後の努力の仕方をおおきく変えてくれました。
たとえば人生の中で「これから毎朝5時に起きる」「毎日ジョギングする」「1日1時間○○する」と決心した後、2日で挫折したあの時のことを思い出して欲しいんですが(ありますよね?)、 それがうまくいかなかったのも当然だと納得させられます。
知ってよかったと特に思ったのは、継続することへの考察と、ゼークトの組織論の2つです。
継続することへの考察
なにか継続しておこなう時にそれを「はじめる動機」と「つづける動機」に分けて、
さらにそれを「内部から」のものか「外部から」のものかに分ける手法です。
はじめる動機 | つづける動機 | 結果 |
---|---|---|
外部 | 外部 | 続くけど心が満たされない |
内部 | 内部 | 鉄人の意思がないと続かない |
外部 | 内部 | 意思の力必要…てか続ける意味ある? |
内部 | 外部 | やりたいことやってるけど、意思に頼らずとも続く |
最後の行の自分からやりたいと思ったことを、意思に頼らなくてもいいように何かしらシステムをつくったりして外部の強制力をつくるのがなまけもののうまくいくコツだと。
よくある「周りに宣言してしまって、やるしかない状況をつくる」といったのも同じテクニックですね。
ゼークトの組織論
ネットでまとめがたくさん見つかりますが、 ピクシブ百科事典から引用するとこんな内容です。
「有能な怠け者」…有能なので物事の判断に優れる。また、怠け者なので人を動かす事に長けており、組織のトップや司令塔、チームのリーダーに立てるリーダータイプの人である。
「有能な働き者」…有能なので物事の判断に優れるが、働き者なので人に任せる事はしない。よって参謀や秘書等のサポートする職などが向いている。
「無能な怠け者」…自分で適切な判断が出来ないので、自分からは動こうとしない人である。よって命じられた通りに動く職に向く、どこの世界でも大多数の人。
「無能な働き者」…自分で適切な判断も出来無いのに、自由意思で勝手に動き回る人。組織にとって悩みと不安の種である。
本ではもーちょい噛み砕いて解説してますが。
これを読んで、「あ、なまけものでもいいんだ。工夫すればむしろそれが長所にもなるんだなー」 という思いをあたえてくれました。謝謝。
楽に結果がでるように努力の方向を向けるのは日々の勉強にも役にたってます。
ほかにも「なるほど」と思う内容ばかりで、非常に読みやすく活かしやすい良い本でした。
新たに継続したいことがあって、それを自分の意思のみで続ける事ができるのは鉄の意志を持った一部のスーパーマンのみ。スーパーマンでなくても結果を出すには、システムを使っていきましょう。